2026年が明け新年祝いの乾杯をしたのはほんの先日と、目の前のことに集中して過ごした数ヶ月と振り返る頃、3月初旬に早咲きの八重桜を東京で見かけ、春気分で春酒を探しに馴染みの酒店に立ち寄り、「春」というキーワードではないが、とても存在感がある日本酒を見つけ手に取ってみたのが、三千櫻酒造の限定酒「三千櫻純米 完熟バナナ酵母」。
ボトルラベルは、黄色いバナナを前面に出したデザインと「完熟バナナ酵母」、銘柄名「三千櫻」の文字のみと至ってシンプル。完熟バナナ酵母の開発がキャッチーであり、バナナ様な香り、味わいの期待感が高まる。
三千櫻酒造は、明治10年(1877)に岐阜県中津川市で創業した歴史ある酒蔵。酒蔵設備の老朽化、地球温暖化による冷却作業の困難を背景に、2020年11月に遙か北の新天地、北海道東川町に公設民営型の酒造として拠点を移し、三千櫻酒造は新たな幕開けを飾った。東川町は、北海道のほぼ中央に位置し、旭岳をはじめ大雪山連峰の雄大な景色、美しい田園風景が広がる。日本全国、世界へと発信を広げながら、中津川で培ってきた酒造りの技術、水、米、麹に向き合い自然の働きを見守る酒造りのエッセンスはそのままに酒造りを続けている。

三千櫻 純米 完熟バナナ酵母
原材料名:米(国産)、米麴(国産米)
精米歩合:麹55%、掛米55%
原料米:彗星・道産米
(彗星は、北海道で開発され2006年に登録された酒造好適米)
酵母補足:
日本酒酵母は、微生物の一種の菌類。酵母の役割は大きく2つあり、一つは、米の糖分をアルコールと炭酸ガスに変える「アルコール発酵」。これは麹菌が分解したブドウ糖を餌にして、日本酒になるアルコールを生成します。もう一つは、リンゴやバナナのような香気成分の吟醸香を生成します。
完熟バナナ酵母は、東京農業大学短大醸造学科酒類学研究室にて分離されたバナナの立ち香を感じる酵母。
📒テイスティングノート📒
外観:うっすら緑がかったニュアンスが感じられる淡い黄緑色。
粘性は、中程度からやや高く、グラスの内側にゆっくりと脚を描きます。
香り:バナナマフィンを思わせる甘やかなアロマ、米麹由来の甘酒の様な柔らかな香り、蒸し米の様な穏やかな香りが重なります。
味わい:口に含むとバナナマフィン、バナナシェイク、バナナチップス様のバナナの深い味わい、熟したメロン様のアタックが口中に広がり、お餅や米粉の米由来の落ち着いた輪郭も感じられ、中盤にシャープな飲み口に変わりバナナ感を主張し過ぎずスッキリとした後味です。発酵食品のチーズとの相性が良く、特にパルミジャーノレッジャーノチーズの塩味と旨み、クリーミーな風味と合わせると味わいを引き立てあいながら絶妙なペアリングです。
ソメイヨシノが19日に東京で開花。軽やかな季節に、一献の日本酒と。🌸
